Introduction
MRI装置や放射線治療装置等の大型医療機器を既存施設内に計画する場合には、
一般的な建築設計事務所や施工業者では経験のない特殊知識が多分に必要となります。
レイテックでは、各医療機器を熟知したスペシャリストが、それぞれにあった遮蔽計算・シールド設計はもちろんのこと、
動線を考慮した平面計画、建物の構造計算、電気・空調等の設備計画、インテリアデザインなど幅広く対応させて頂きます。
実際の施工現場は診療中のご施設様が多く、壁1枚隔てた向こう側では患者様の診察や 検査を行っているという特殊な条件下での作業となるため、特に電気・情報通信・医療ガスなど人命に関わるインフラ設備や、騒音・振動・粉塵・臭気などでご迷惑をお掛けすることがないよう、常に緊張感を持って、経験豊富な現場管理スタッフが対応いたします。
point1
医療機器の導入について、平面計画(法規チェック)→遮蔽計算(シールド設計)→構造検討→設備検討→仮設を含めた施工計画を全て社内で行い、御見積書提出までの一連の業務をワンストップで行えます。
point2
当社では、放射線治療装置の導入に必要なRI規制法にかかる原子力規制委員会向けの申請書作成や、画像診断装置の設置に必要な医療法にかかる申請書の作成業務にも対応いたします。
point3
当社は愛知県名古屋市の本社と横浜営業所の2拠点より、北は北海道から南は九州・沖縄まで全国対応が可能です。
お気軽にお問い合わせください。
一般的にシールド工事と呼ばれるものは、建物の中に電磁波シールドルームを施工すること、または建物の一部に電磁波シールドを施すことを指します。
電磁波シールド工事には、病院などの医療施設にMRI装置等を導入する際必要となるシールドルームを設置する『医療用電磁波シールド工事』と工場や研究施設の中で工業製品の電磁干渉試験等に必要なシールドルームや電波暗室を設置する『工業用電磁波シールド工事』があります。
(シールドマシンと呼ばれる大きな機械を使用して地下にトンネルを掘り進める工事もシールド工事と呼ばれますが
こちらは弊社での取り扱いはありません。)
電磁波シールドとは、外部から到来する電磁波、及び内部で発生する電磁波を遮蔽(しゃへい)することを指します。
電磁波(広義)とは、大別すると電波(電界)と磁気(磁界)に分かれ、その周波数や性質によって対策方法が異なりますので、
それぞれにあったシールド工事の計画が必要となります。
詳しくは、弊社ホームページ内の、電磁波シールド工事のページをご参照ください。
通常医療施設で使用しているレントゲン装置はエックス線を利用しているため、鉛などの比重が大きい(重い)部材でレントゲン室を囲い、エックス線を室外に漏らさないための工事が必要となります。これを弊社では、放射線防護工事または放射線遮蔽(しゃへい)工事と呼び、シールド工事とは区別しています。
ただし、明確な規定があるわけではなく、また、厳密にはエックス線も電磁波のひとつ(太陽光や紫外線より高い周波数ですが)なので、
大きな意味でシールド工事と呼ばれることもあります。
電波シールド工事とは、一般的に金属などの導電性材料で室全体を覆いシールドルームを形成し、外来電波を室内に入れない、
または、内部で発生する電波を室内に閉じ込めて外部に漏らさないことを目的とします。
電波シールド工事が必要となる部分は、医療施設ではMRI室、脳波室、筋電図室などがあり、工業施設では電子機器メーカーの研究開発部門や品質保証部門でのEMC・イミュニティ検査用シールドルーム、電波暗室などがあります。
一方、放射線防護工事とは、比重の高い鉛や鉄板、コンクリートなどで室全体を囲い、内部で発生する放射線を室外に漏らさないことを目的とします。
放射線防護工事が必要となる部分は、医療施設では画像診断を目的としたエックス線撮影室、がん等の治療を目的とした放射線治療室(リニアック室)などがあり、工業施設では溶接部やアルミダイカスト部品の非破壊検査室などがあります。
MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置とは核磁気共鳴という原理を利用した医療機器で、人体に強力な磁場をあてることにより発せられる微弱な電波信号を画像にする診断装置です。放射線を使用しないため被ばくのリスクはありませんが、強い磁場に対する充分な注意が必要です。
MRI室には、外来ノイズを防ぐ電波シールド工事と強い磁場を室外に漏洩させない磁気シールド工事の両方が必要となります。
CT(Computed Tomography)装置とはエックス線を照射する管球と人体を透過したエックス線を検知する検出器を人体の周囲を回転させながら撮影することにより人体の断面を画像にする寝台装置です。
CT室は他のエックス線撮影室(胸部撮影室、X線TV室、血管造影撮影室など)と同様、鉛板やコンクリートによる放射線防護工事が必要となります。
リニアック(ライナック)装置とは英語では Linacと表記し、直線加速器のことをいいます。
加速した電子をターゲットに当てることにより高エネルギー放射線を発生させ、悪性腫瘍等のがんに照射し治療を行う装置です。
一般的には放射線治療装置と呼ばれ、リニアック室からのエックス線漏洩を防ぐためには室全体を厚さ1.5メートルから2メートルの壁で囲う必要があります。
MRI室のシールド工事は、導入するMRI装置の磁場強度、メーカー、機種、設置場所の周囲環境、レイアウト等によって大きく内容が異なります。
特に、MRI室の周囲に動く磁性体(自動車やエレベーター、電車など)が存在する場合や高圧電線などが近い場合にはMRI装置の設置自体が不可能な場合もありますので、充分な注意が必要です。
その他にも磁場の影響などMRI室の計画にあたっては様々な制限が想定されますので、お電話もしくは、お問い合わせのページよりご連絡をお願いいたします。
ヒアリングさせて頂いた上で概算金額をご提示させて頂きます。